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『建学の精神』を再確認しよう

三浦学長インタビュー

 静岡英和学院大学が男女共学の四年制になって三年目。それを記念して大学新聞を創刊することになった。三浦正学長に新入生への思い、国立大学の法人化や少子化を背景に厳しい舵取りが求められる大学運営のことなどについて話を聞いた。

―新入生を迎えるに当たって、どのようなお気持ちですか。

 一言で言うと心踊るものがある。新しく入る学生たちは、在学生とは違った輝きを持っているはずだ。そんな新入生諸君には、桃太 郎さんの話をして迎えたいと思っている。「大人になるためには、大きな葛藤(かっとう)を経験しなければならないよ」ということを伝えたい。大学に入るとさまざまな課題が増える。それらはみんな鬼が島へ行って、鬼と戦うことに相当すると思う。それを嫌がっていては、とても大人にはなれません。さまざまな課題に積極的に取り組む姿勢を四年間で身につけて、社会に出て行って欲しい。

―在学生に対しては、どうですか。

 早く自分というものを形あるものにしてもらいたい。例えば、発言の内容やその仕方、立ち居振る舞いが人の真似ではなく、本当にその人を表しているもの、それを在学生には身につけて欲しいと思う。

―今後の大学の方向性・将来像についてはどうお考えですか。

 国立大学がいよいよ独立の法人格を持つ団体に切り替えられる。これからの国立大学は自分たちで考えて、大学の独自性を打ち出さなければならなくなる。一方、私立大学は創設以来、必ず建学の精神というものを世間に公表し、私たちはこんな思いで教育に当たるということを宣言してきた。私立大学の生きる道は、そうした建学精神の再確認とそれを今日の形にふさわしいものに編み上げていくということではないか。我が大学はキリストの教えに基づく「愛と奉仕の実践」が建学の精神。今後もその精神を守っていかなければならないと考えている。

―地域社会との付き合いは、如何でしょうか。

 残念ながら今、地域社会は教育力や人間形成力などを失いつつある。家庭もそうだ。教育は学校任せで、親は関知しない。そうした背景の中で大学はこれから、地域社会の教育力を高めるための支援をしていかなければならないと思っている。

(磯野亮・青山泰子)

【2004年04月07日】

 


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