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原寿雄さん講演

「マスコミは社会の鏡」

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現在のジャーナリズムについて語る原さん

 元共同通信編集局長・主幹を務めた、今年八十歳になる現役最長老ジャーナリストの一人、 原寿雄さん。その原さんを招いた公開授業が、6月21日、本校W301教室で行われた。

 「いまジャーナリズムに求められているのは、何か?」をテーマに約2時間、 現在マスコミが置かれている状況や当面の課題を語った。 原さんは長い記者経験から、日本のジャーナリズムに特に強く求めたいこととして、 「戦争阻止」「世論に流されるな」「国籍に縛られぬ、国籍を越えた報道」「公共的であること」 を挙げ、「マスコミは社会の鏡。権力を監視する番犬でなくてはならない」と、 報道のあるべき態度を説いた。

 また「インターネットの使用で既存のメディアは変わる」「テレビはその可能性のまだ半分しか利用できていない」とも言及。 日本のマスコミ不信は「期待の裏返しである」と述べ、社会の期待に応えるジャーナリズムになるよう訴えた。

  普段、このような講演を行うことのない原さんの貴重な話を聞こうと、学生を中心に、教職員や一般市民約200人が詰め掛け、 教室は超満員。最後に設けられた質問コーナーでは、受講者から「女性天皇制をどう思いますか」「小泉首相の靖国神社参拝については」などの質問が挙がり、 原さんは自らの実体験や意見を交え的確に答えていた。

(中村玲子)

【第5号 2005年07月22日】

 


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