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解説

「需要を作り出すことが重要」

静岡英和学院大学 人間社会学部 上田卓爾助教授(前日本空港)

 地権者の反対による未収得用地の強制収用が、現実味を帯びてきた静岡空港。開港予定も2年延長され、ますます混乱を極めるばかりだ。このような状況の中で、どのような将来を見据えていけばよいのだろうか。

 昨年まで日本空港に勤めており、空港について語らせたら右に出るものはいない先生は、現在の土地収用の問題について、「今まで成田空港建設時の強制収用など悪い例はたくさんあった。それらの教訓が生かされていない」と指摘。「反対派を納得させる空港のメリットがないのでは」と分析する。そので「東海地震の際、防災の拠点として期待できる」と語った。

 さらに静岡空港が目指すべき将来像についても、「需要を作り出すことが重要。それには他県の空港のいいところをまねるべきだ。例えば松本空港は移植を待つ患者さんのために、迅速に心臓を運ぶという重要な役割を果たしている。そのように、地域の住民と深く関わるようなことをしていかなければ生き残ることは難しい」。

(鈴木淳博)

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